『ソラリス』を読んだ感想

ソラリス

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ざっくりとしたあらすじ

知性を持つ海が存在する謎多き惑星ソラリス。駐在研究者たちは、それぞれの最も会いたくない人の唐突な出現に当惑する。新しくソラリスに送り込まれたクリスの前には、10年前に自らが別れを告げたことで自殺してしまった恋人ハリーが現れ・・・。

 

近い将来、人工知能に対してこんな風に接するのではないかという気がした

未知の高度な知性に遭遇した時、人はこうなるのかもしれない。作中ではそんな様子が随所に描かれていた。IT界隈で何かと話題になっている人工知能やディープラーニングって、ソラリスの海みたいになる可能性があるなぁと感じた。人間の定規で測ってもなぜそういう答えを出したかわからない。でもその答えは客観的に見ても正解に最も近いと思えるものになってる、みたいな。なぜSF小説を読んでそんなことをイメージしたのかわからないけど、未来への手触りみたいなもの感じてしまった。

 

ソラリスの海が送り込んできた死んだはずの恋人

主人公クリスの前に突然姿を現した恋人ハリー。10年前の記憶のままの姿で。これはソラリスの海がやったことで理由はよくわからないんだけど、ここにも未来への手触りがあった。倫理的にどうのという問題は別にして、いずれ「亡くなってしまった自分の大好きな人」を自分の記憶の通りに再創造できる時代がくる。そうなったときに果たして、その再創造した人と以前のように接することができるのか?全く別の関係性を積み上げていくことになるのか?生命かどうかってどこで線引きするのか?みたいなことが思い浮かんだ。作中では、姿かたちも記憶もあの頃のままのハリーに対し、クリスは強烈な嫌悪感と違和感を覚える。そりゃそうなるわな、という感じだけど現実にこれに近いことが可能になったらどんな風に感じるんだろうということは興味深い。

 

これがSFの正しい形なのかもしれない

物語自体を楽しむというよりは、物語を通じて俗世からは超越したメタっぽいことを考えさせられた。人によると思うけど、私の場合は分厚くて難しい哲学書を読むよりも、SF小説を読む方がよっぽど哲学的な考えに至れるという気がする。哲学したいわけじゃないのに。そういう作用があるということこそ、SFの正しいありかたなのかもなぁなんて思った。

 

ソラリス

ソラリス

ソラリス研究の歴史についての作中に出てくる解説が、妙に説得力の高い「それっぽい」内容になっているところなんかはスゴいなぁと思いました。

 

文庫: 432ページ
出版社: 早川書房 (2015/4/8)
言語: 日本語
ISBN-10: 4150120005
ISBN-13: 978-4150120009
発売日: 2015/4/8

 

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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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