CATEGORY 文芸作品

純文学、って言ったら言い過ぎかもしれませんが小説とかも結構読んでたりします。小説なんかを読んで思ったことを吐き出していきます。

『スティル・ライフ』を読んだ感想

『スティル・ライフ』を読んだ感想

バランスが良くとても読みやすい作風 前に読んだ小説が「聖女伝説」だった影響も少なくないんだろうけど、池澤夏樹さんの紡ぐ文章はとても読みやすかった。微炭酸のシュワシュワが心地よいシャンパンを飲んだ気分。具象世界と抽象世界の…

『聖女伝説』を読んだ感想

聖女伝説

混沌の海に溺れて、もがき苦しむがいい! 30ページくらい読んだときに思ったのが、「この小説、英語に訳せないだろうな」ということ。グーグルの翻訳機能とか、目覚ましい発展を遂げているけど、それでもこの文章は無理だと思う。なん…

『あこがれ』を読んだ感想

あこがれ

ミス・アイスサンドイッチとヘガティーと 表紙のサンドイッチのイラストが美味しそうだから選んだ本の中に「ミス・アイスサンドイッチ」という話があってビックリした。 「ミス・アイスサンドイッチ」の話ではヘガティーの考え方が大人…

『ソラリス』を読んだ感想

ソラリス

ざっくりとしたあらすじ 知性を持つ海が存在する謎多き惑星ソラリス。駐在研究者たちは、それぞれの最も会いたくない人の唐突な出現に当惑する。新しくソラリスに送り込まれたクリスの前には、10年前に自らが別れを告げたことで自殺し…

『告白』を読んだ感想

町田康 告白

超絶分厚い文庫本842ページ!でもサラッと読めた理由 町田康の『告白』読み終えた。文庫本で842ページと分厚い本。私の中では京極夏彦以来のボリューム感。それでもサラッと読めたのは、作中の時代こそ明治初頭だけど時折現代口語…

『トリツカレ男』を読んだ感想

『トリツカレ男』を読んだ感想

「やるべきことがわかっているうちは、手を抜かずに、そいつをやりとおさなくちゃ」 人は何かに熱中すると「憑りつかれた」なんて表現する。それを地で行くトリツカレ男。見境なく興味を持ったものにトリツカレて、極めては別の何かにト…

『私のなかの彼女』 を読んだ感想

『私のなかの彼女』

いびつさが止まらない和歌の仕事と生活 登場人物の誰もが、何かしらのいびつさを抱えて生きているようすが描かれた作品という印象だった。語り手である和歌は、とくに歪さが際立ってた。   その歪さがどこから来るのかと思…

『ベルカ、吠えないのか?』を読んだ感想

ベルカ、吠えないのか?

疾走感のあるハードボイルドテイスト 共産圏と資本主義圏の冷戦と代理戦争。それに関わった犬と犬を取り巻く人間や組織の物語。そう聞くと少し堅いテーマのような気がするけど、軍部やらマフィアやらヤクザやらが暗躍する血なまぐさい感…

『大きな鳥にさらわれないよう』を読んだ感想

大きな鳥にさらわれないよう

ぼんやりとした感想 タイトルからイメージしたのと かなり違う内容の小説で刺激的だった。   なぜ、刺激的なのかというと、 人類という括りのマクロ的な視点と、 個人という括りのミクロ的な視点の両面から 登場人物が…